株の利益確定のタイミングはいつ?投資家のタイミングの取り方

株式

株の利益確定は難しい。投資家の長いテーマだと思います。

2024年4月10日に、トランプ大統領の相互関税が一時延期になったことにより、日本株の大半が大幅に戻しています。今週の下げた局面で買えた人は、含み益が出ていると思います。

ただ、株で含み益が出たとしても、利益確定のタイミングを逸してしまっては利益を出すことができません。そうなるとせっかくの含み益も意味をなさず資産も増えていきません。

今回は株の利益確定のタイミングについて解説します。私自身が個人投資家であるため、私がおおよそ目安にしているやり方についても紹介します。

株の利益確定とは

株の「利益確定(りえきかくてい)」とは、保有していた株式を売却して、それまでに得た含み益(まだ売っていない状態での利益)を現実の利益として確定させる行為を指します。

もう少し噛み砕いて説明すると・・・

  • 株を安く買って、高くなったところで売ると、その差額が利益になります。
  • その株を売るまでは、「含み益」といってまだ確定していない利益です。
  • 売って現金に変えた瞬間、「利益が確定」します。これが「利益確定(利確)」です。

売買の例

  • ある株を1株1,000円で購入
  • 株価が1,500円まで上昇
  • この時点で500円の含み益(1株あたり)
  • 実際に売ると、この500円が「確定利益」になり、これを「利益確定した」と言います。

※日本株であればおおよそ100株1単元であるため、上記の例だと50,000円の利益確定となります。また、NISA以外であればこれに20.315%の税金が発生します。

関連用語

  • 損切り:反対に、損が出ている状態で株を売って損失を確定すること。
  • 含み益 / 含み損:まだ売却していない状態での利益 / 損失。

投資界隈では、この利益確定で得た利益をキャピタルゲイン、反対に配当や優待などで得た利益をインカムゲインといいます。

利益確定のタイミング4選

利益確定はタイミングが重要になります。今回は4つの例を挙げて説明します。


1. 目標株価に到達したとき

  • あらかじめ「この株は○円になったら売る」と目標を設定しておく手法。
  • 感情に左右されにくく、計画的なトレードが可能。
  • 例:「10万円で買った株が、12万円になったら売る(+20%)」

2. テクニカル指標に基づく

  • 移動平均線、RSI、MACDなどのテクニカル指標を使って売り時を判断。
  • 例えば「株価が25日移動平均線を下回ったら売る」など。
  • より短期〜中期のトレードに向いている。

3. 一定の利益率に達したら売る

  • たとえば「利益が10%を超えたら一部売却」「20%で全売却」などのルールを決める。
  • 利益率に着目することで、高価格帯の株の場合は利益を高められる。
  • 利益を伸ばしつつリスク管理もできる。

4. ファンダメンタルズやニュースによる判断

  • 決算や業績見通し、重大ニュース(不祥事・事業撤退など)を見て判断。
  • 想定していた成長シナリオが崩れた時などに売却する。
  • 長期投資家向けの手法。

以上4つ以外にも投資判断は様々ですが、決断するにあたってはご自身の判断がとても重要です。

なぜならご自身の判断でないと売り時を逃しやすく、他者のせいにしがちになり投資の場での成長ができません。

どの方針で投資するのか、あらかじめ考慮しておきましょう。

すぐに利益確定しないほうがいい?

利益確定で一番差し掛かる問題は、「すぐに利益確定しないほうがいいか」という話です。

結論としては、「自分が満足する利益になったら確定してもよい」と思います。

潜在的な利益を追うのもいいですが、後悔しない利益になったのであれば利益確定しても問題ないと思います。

私自身は上記3の利益率の方法に着目し10~20%の含み益が出たら利益確定を検討し、20%を超えたら利益確定に動く方法をとっていました。

旧NISAでの運用でしたので、NISA枠を使いすぎない範囲でやりくりし、5年で40万円程の利益を実現できました。

私自身は含み益が出ているときは、「利益率に着目して満足した利益で確定する」手法をとっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

投資判断はあくまでもご自身の判断が大事になります。

様々な手法を考慮したうえで、自分にあった手法を考えて実践しましょう。

まとめ|利益確定のプロセスは投資家経験を高められる

今回は株の利益確定のタイミングについて紹介いたしました。

利益確定は投資家が株価に介入できる数少ない方法の一つでもあります。考えて利益確定をすることで投資家としての経験を高められ、更に利益を出しやすく運用できるようになってきます。

もちろん、安易な利益確定は後悔の元となったり、安値帯で売ってしまっても利益を出しにくいなど、簡単に「すればいい」ものではありません。

ただ、含み益だけにしておくというのも後から下落のリスクも生じる部分であるため、ここは個々人の判断が大事となってきます。

しっかり相場を理解し判断を下す感覚を養っていきましょう。

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