投資信託を高い時に買ってしまったら?原因と対応策を紹介

投資信託

投資信託に限らず、投資商品を買う際にはある程度安く買いたいものです。しかし、時期の都合上高く買ってしまったと思う方も多くいると思います。

今回は投資信託を高値掴みしてしまったと思う方へ、原因と対応策について紹介します。少し難しい話も出てきますが、簡潔に解説します。

投資信託を高値掴みしたと思う原因

まずは投資信託を高値掴みしてしまう原因について、高値掴みする人の特徴や理由を3つずつ述べます。


高値掴みしてしまう人の特徴

  1. 情報に流されやすい
    SNSやテレビ、ネット記事などで「今が買い時!」「急騰中!」という情報を見ると、焦って買ってしまう傾向があります。
  2. 投資経験が浅い(勉強不足)
    → 長期的な視点や市場のサイクルに対する理解が浅く、上がっているもの=良い投資と短絡的に考えてしまいがちです。
  3. 損失を恐れる一方で、機会損失も恐れている
    → 「今買わなきゃもっと上がってしまうかも…」というFOMO(Fear Of Missing Out)に駆られがちで、冷静な判断ができない。

高値掴みしてしまう理由

  1. 過去の実績やチャートの上昇に過剰反応する
    → 最近の好成績や急騰を見て、「これからも上がるはず」と思い込む“過去リターンバイアス”が働きます。
  2. 周囲と同じ行動をとりたいという同調圧力
    → 周りが買っていると、自分も買わないと損した気分になり、これがタイミングを見誤る原因に。
  3. 購入の目的やルールが明確でない
    → 「なぜこの投資信託を買うのか」「どのタイミングで買うのか」を決めずに感情で動いてしまうため、戦略的な買い時を逃しやすい。

高値掴みしないための対策

次に以上の特徴や理由に対する対策について、それぞれ解説します。


特徴に対する対策

  1. 情報に流されやすい → 情報の「出どころ」と「意図」を考える習慣を持つ
    SNSやメディアは多くの場合「煽る」ことで注目を集めています。情報に触れたときは、「これは誰の視点か?意図は何か?」を一歩引いて考えるようにしましょう。
  2. 投資経験が浅い/勉強不足 → 少額から実践+勉強を並行する
    → まずは少額で投資を始めつつ、ドルコスト平均法や資産分散などの基本を学ぶと◎。実践+インプットで自信もつき、感情に流されにくくなります。
  3. FOMOに弱い → 自分の投資ルールを明文化する
    → 「月1回、●円まで投資する」「○%以上上がっていても無視する」など、自分ルールを作っておくと冷静さを保ちやすくなります。

理由に対する対策

  1. 過去リターンバイアス → ファンドの中身と今の市場状況を見る習慣をつける
    → 過去の成績ではなく、「どんな資産に投資しているか」「今後の経済状況と合っているか」をチェック。過去の成績は未来の保証にならないことを意識しましょう。
  2. 群集心理に流される → 周囲の声をシャットアウトできる環境を作る
    → 投資判断を下す前に、一度スマホやSNSを見ずに“自分の考えだけ”で10分間考えてみる、などの習慣を持つと、他人の意見に左右されにくくなります。
  3. 目的やルールがない → 投資の目的とゴールを明確にする
    → たとえば「10年後に子供の教育費のために300万円を用意する」など、目的と期間、必要金額を設定すると、日々の値動きに一喜一憂しなくなります。

投資信託の積み立ては高値掴みを気にしなくていい

投資信託を積み立てる場合は、高値掴みは気にしなくても問題ありません。なぜなら、ドルコスト平均法が効果を発揮するためです。

ドルコスト平均法について、改めて解説します。

ドルコスト平均法(英語では「Dollar-Cost Averaging」)は、投資初心者にもおすすめされるリスクを抑えながらコツコツ資産を増やす方法のひとつです。


ドルコスト平均法とは?

一定の金額を、定期的に、同じ金融商品に投資する方法です。

毎月1万円を使って、同じ株や投資信託を買い続けるという感じです。


なぜそれが良いのか?

例えば3ヵ月で以下のように価格が変化したとします。

価格(1単位あたり)毎月の投資額購入量
1月1,000円10,000円10口
2月500円10,000円20口
3月1,000円10,000円10口
合計30,000円40口

平均購入単価は 30,000円 ÷ 40口 = 750円

価格が1,000円と500円の間を行ったり来たりしていたのに、750円で買えたことになります。


メリット

  • 高いときは少なく、安いときは多く買える
  • 購入のタイミングに悩まなくていい
  • 長期的に見るとリスクを減らせる

注意点

  • 下がり続ける資産に投資すると損をする可能性あり
  • 短期間では効果が出にくい
  • 商品選びは慎重に行う

時間の分散を行うことで、高値掴みを解消してくれるので、投資信託を買う場合は積み立てでコツコツ行うのがいいと思います。

私の投資信託戦略

私も投資信託の積み立て投資を行っています。ただ、私はどちらかというと株式投資の方が好きな部分があるので、オルカン月5,000円、高配当インデックスファンドに月5,000円ずつ投資しています。

2025年4月現在では、アメリカ株式の暴落によりマイナスになっていますが、気にせず積み立てを続けています。

私としては高値掴みを嘆くよりも、積み立て投資を検討するのが肝要だと思います。

後悔するより戦略の見直しを

今回は投資信託を高い時に買ってしまう原因や対策について紹介いたしました。

投資信託は積み立て投資が一番真価を発揮できるものだと私は思っていますので、投資信託を高値掴みした場合でも、時間を分散させてうまく取得原価を落としていくことが大事だと思います。

戦略を見直して、利益を上げていけることを願っています。

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